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OAC 社団法人 日本広告制作協会
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■経営部会セミナー
「クリエイティブは社会を変えられる」の開催報告

経営部会セミナー
「クリエイティブは社会を変えられる」の開催報告
日 時 2013年9月10日(火)18:00〜19:30
会 場 (株)Too
参加者 34名参加
本日はクリエイティブ部会と共催でのセミナー。
講師に潟hリームデザインの石川淳哉氏をお迎えし、「クリエイティブは社会を変えられる」というテーマでの講演です。本日石川さんは「助け合いジャパン」の活動にて東北からそのまま会場にお越しいただきました。




自己紹介
石川さんは学生時代マガジンハウスでフリーライターとして活動、元々は作家になりたいと言う夢があり、本の後ろのプロフィール欄に面白い経歴を入れておきたいと言う思いで、ナイタイに入社。
その後、広告の世界に移り制作会社に勤務、そして35歳で独立。digital design laboratoryと言う会社名でスタートし、その後現在のdream design〜ユメ ヲ カタチ ニ〜として現在に至る。イベント、インターネット、ソーシャル等をワンストップで行う会社として活動中。

■事例紹介
◇ドミノ・ピザ ジャパン 「月面出店計画」

http://www.dominosjapan.dream-d.jp/tiaa/dominos_moon/mbp/index.html

http://www.dominosjapan.dream-d.jp/tiaa/dominos_moon/mbp/index.html

実際に月にお店を出したら・・・前田建設に店舗の見積もり、ホンダに月面宅配用バイクのデザイン、JAXAにインタビューと本気で計画。海外からの評価も高かった。

◇日本の恋とユーミンと

松任谷由実デビュー40周年を記念して企画されたベスト・アルバム。

◇世界がもし100人の村だったら

インターネット上のチェーンメールで流布したものが絵本に。日本ではマガジンハウスから出版。その際に、当初は1000人の村だったらと言うものを100人の村に変えた。
判りやすく、伝わりやすくしたかった。

◇2002 FIFA Wold Cup日本開催

国立競技場が会場に使用されなかったこともあり、日本で初めてのパブリックビューイングを実施。

■考え方の変化

会社の経営者であり、プロデューサーである石川氏は次の話しを述べました。

○21世紀は対話の世紀になる。

戦争も紛争もなくならない。但し、少なくすることはできる。それにはお互いの違いを見つけることだ。
(ダライ・ラマ14世)

○資本主義は、まだ未完成だ。

すべての人間には利己的な面と、無私で献身的な面がある。私たちは利己的な部分だけに基づいてビジネスの世界を作った。無私の部分も市場に持ち込めば、資本主義は完成する。
(ムハマド・ユヌス)

○マズローの欲求段階説

1.生理的欲求(Physiological needs)
2.安全の欲求(Safety needs)
3.所属と愛の欲求(Social needs / Love and belonging)
4.承認(尊重)の欲求(Esteem)
5.自己実現の欲求(Self-actualization)

この上に「コミュニティの発展」も入れていきたい。

等々、様々なことを考えてきたうえで石川氏は今後の自分をこう既定しました。

○世界平和を実現する。クリエイティブの力で。
○世界平和を実現する男 −コミュニケーションとクリエイティブの力でー

そして石川氏は、

◇retired weaponsの実施

アートディレクター徳田祐司氏とのピースアートプロジェクト。国内外のイベントに多数招待展示。アートの力で世界に平和を広げ続けています。

■そして2011年3月11日
その日、石川氏は「さよなら人類。展」の初日を迎え、19時からの朝倉勇氏と細谷厳氏の対談の準備をしていたそうです。しかし、14時46分あの大震災で

1.イベント中止を決定
2.招待者全員(200名)に連絡
3.帰宅困難者の受け入れ決定
4.会社のBCP(business continuity plan:事業継続計画)緊急会議

その日、まだ一度しか面識がなかった佐藤尚之氏からtwitterでこんな依頼があったそうです。

「情報はライフライン。今からもっとも必要になる。一緒にやってくれるかな」

石川氏は何をどうするかなどわからないまま、OKと連絡。
これが「助けあいジャパン」の始まりだそうです。

また石川氏もtwitterで「M9.0世界最大級となったのか。じゃ、今後復興のためのエネルギーも愛も、世界最大級にしなくちゃ!」とつぶやいたそうです。

そして決断したそうです。会社の採択権限を役員に完全委譲しようと。つぶやいた以上、責任をとろうと。

決断したら行動は早い。当時の松井官房副長官、仙石官房長官に自主プレゼンを行い3月18日にはface bookサイトをオープン。3月22日は本サイトオープン。復興庁と連携し、情報提供を通じて復興を支援する民間プロジェクトとして現在も活動中です。

助けあいジャパン

助けあいジャパン内、「情報レンジャー」サイト

助けあいジャパン内、「きっかけバス47」サイト

多くの学生を実際に被災地の現状を見てほしい。復興に関わるきっかけになってほしい。
そんな想いで始めた「きっかけバス47」。

*「きかっけバス」に参加する学生の参加費は無料。「EADY FOR」サイトを活用して実際に被災地に連れて行く金額を募って実現させているそうです。
*「READY FOR」は"実行者"を支援する日本初のクラウドファンディング。夢を持つすべての"実行者"がアイディアをサイト上でプレゼンテーションすることで、多くの人から支援金を集めるサイト。

「READY FOR」

さて、震災から2年が経過し事業を受け継いでいかなければ先に進まない。佐藤尚之氏とフルタイムで活動できるリーダーが必要だと相談し、代表を若い野田氏に譲りこれからは継続的にバックアップすることにしたとのこと。

今後、石川氏は社会課題解決を考え、実現していこうとしています。

最後に石川氏は、社会貢献を事業化するにあたり、以下をまとめとしてお伝えします。

○社会課題解決方法は、まじめでつまらない。
(だから面白くしていこう!)
○社会課題解決資本=お金+愛+勇気+技術
○広告と告広=コンパクトフットボール
(広く告げる、一人一人に届くように告げる)
○マルチステイクホルダー型
(多様な利害関係者同士が対等な立場でパートナーとして取り組んでいく)

講演が終了し、質問を受け付けそれに応えて

○このような活動はやり始めると大変だけど、色んな声がかかるようになってきた。
○共感のアウトプットをどれだけ創っていけるかと思う。
○以前OACで講演したときは食うことに専念していた時期。今は価値を生み出すのがプロデューサー、残すものは何かを常に考えている。

最後に鈴木理事長より感謝の辞が述べられ今回のセミナーは終了しました。


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