■ 第6回「クリセン」開催のご報告
【第6回】クリエイティブ・ワークショップ「クリセン」
「コミュニケーション設計の作法」
‐ 俯瞰から見るチカラを養って企画力を上げよう -
講 師
:
株式会社1192 代表 鎌倉生光氏
クリエイティブ ディレクター/コミュニケーション デザイナー
日 時
:
2011年12月17日(土) 14 : 00 〜 17 : 00
会 場
:
日本広告制作協会 事務局
みなさんを今日からコア・アイデアのチャンピオンにしてさしあげます。
せっかくお金を払って土曜日に来ていただいているので損させないようにしようと思います。
と、講義が始まりました。
今日はコア・アイデアのコツを3つ紹介。
鎌倉さんが最も優れていると思う、コミュニケーションデザインの例は、
自分の街を愛さなければ駄目だ!と言う気持ちが人々の間で高まった。
このアイラブニューヨークのコア・アイデアはロゴマーク!ロゴマークだけで様々な使われ方がされている。
まがい物が多く出てきているが、それだけ多くの方にインパクトを与えている。
このI♥NYを私は基準にしていると語られました。
■コミュニケーションデザインの失敗例
ドコモショップにお客さんにきてもらいたいというざっくりしたオリエンでさて、わたくしはどうしたか。
その時のプレゼンでは・・・
Happy Number
急な雨が降ったとき、ドコモショップにいくとビニール傘(ドコモロゴ、大きな数字)を貸してくれる。そうすると、大きな数字の傘が待ち合わせの目印になったり、生活をサポートしたり意外性のあるメディアとして人の気持ちを動かすのではないか。そう考えて新聞、雑誌、Web、イベント等で提案。
アイデアは盛り上がった。が・・・
失敗!
捨てられた傘は、悪いメディアになる。
(ドコモの傘が捨てられて迷惑等の声が出たら困る)
▼
そこで学んだこと。初めてに挑戦する大変さ。
コア・アイデアの3つのコツ
ではまずアイデアって何?
古いもの×古いもの=新しいもの
紹介された本
・「アイデアのレッスン」 外山滋比古
・「アイデアの作り方」 ジェームズ・W・ヤング
コミュニケーション・ギャップを探すこと:問題点の設定(何が問題?)
・例えば、グーグルマップ・・・
地図としてだけの使い方しかされていない。グーグルとしてはおすすめや様々な案内もおこなっているのに伝わっていない。
そこで提案したのは、目的地にピンが立つとそこでおしまいの気がしてしまう。そこでピンが始まりと思うようにしようと提案。世界の実際の場所に実物のピンを立てて
「いじり」は、価値転換の最も簡単な方法
・昼食難民がいる。入りたいけど入れない。人が多くて。その状況をいじり、サンプリングの切っ掛けとする。
状況やターゲットをいじる。商品をいじる。
芸人さんがネタを考えるのと同じ。
■ワークショップ課題
カール誕生45周年のキャンペーンを考えてみよう。
プロセス
(1) ターゲットと問題を仮定する
(2) コア・アイデアを考える
(3) 展開案を考える
さて、みんな考えています。カールを食べながら。
*余談ですが、銀座一丁目のコンビニにはカールは売っていませんでした。
今回は2チームに分かれての対抗戦。優秀なチームには講師の鎌倉さんから賞品が出る!
ワイワイガヤガヤ、会社の枠を超えてアイデア出しです。だんだん盛り上がってきました。
ぞうさんチーム
うさぎさんチーム
案のまとめに入ります。
そして発表
ぞうさんチームの案は、カールおじさんまさかの引退案。パーケージからカールおじさんが消える。おじさんは旅に出てやがて戻ってくる設定。パッケージの中にはカールおじさんの昔の時代のカードが入っている。昔野球をやっていたとか、成人式の時のカードとか、リピート購買を狙う。カールおじさんの生まれたとき、彼女が出来たとき・・・。
うさぎさんチーム案は、ターゲットをカールを食べたことがある人で今はあまり食べたくなった人。パーティとカールは合う。パッケージはカールおじさんのひげが取れたものに。ひげを見たらカールおじさん。駅貼りではカールおじさんの顔を並べひげが取れるように仕掛けておく。取ったひげで遊んでもらい更なる消費行動につなげていきたい。
2チームのプレゼンが終わり、鎌倉さんが事前に考えていた内容を発表。
課題:
・定番だけど食べるのは年1回。
・そこにあれば食べるけど・・・。
良くも悪くも「空気みたいな存在」
と課題を想定。
皆さんが考えていたようにカールおじさんは45年で疲れている。
ブランドの喪失感を味わって、その後ブランドを再発見するという
コンシューマーの体験が必要。
■鎌倉さんのコア・アイデア
カールおじさんの家出。
&
ひげ
パッケージではひげだけ(うさぎさんチームの反対の案)。
おじさんのいなくなったため、代役選挙。カールルイスとか世の中のカールさん。
おじさんがいなくなる。Web等で探す仕組みをつくる。Tシャツのマークがひげだけ。一緒に探す等々。
○鎌倉さんの出した案は
今回はゾウさんチーム、ウサギさんチームの案の合体案。奇しくもこんなことになりました。
鎌倉さんから最後に一言。
とにかく広告など数を多く見ること、気づいたことはメモを取ることで、自分の引き出しになってきた。特に海外のものも参考になるし自分が豊かになれる。実行してみてください。と挨拶があり、今年最後の「クリセン」は終了した。
→第6回「クリセン」アンケート集計 [PDF]